2013年8月27日火曜日

ppm

ppm (parts per million) パーツ パー ミリオン

100万分のいくつという割合を示す数値


NMRスペクトルの横軸はご存じのとおり、ppm。

1~4ppm付近はメチル基、7~9ppm付近は芳香族などなど、
化学シフトはppmで議論されます。

昨日のブログで、
フーリエ変換した後の横軸はHz(周波数)だと書きました。
なのに、なぜppm? Hzじゃないの?
ppmって単なる比率・割合ですよね?


教科書に載っているppmの式は

δ(ppm) = 基準物質の共鳴周波数からのずれ(Hz) / 装置の操作周波数(MHz)

と書かれています。

これは何を意味しているかというと、
「異なる共鳴周波数の装置を使っても化学シフトは同じ値になる」
ということです。

つまり、400MHzのNMRを使っても、600MHzのNMRを使っても、
同じ化合物を測定すれば、同じ化学シフト値になるということです。


化学シフトである基準物質の共鳴周波数からのずれ(Hz)は
共鳴周波数によって値が異なります。

同じ環境の1Hなのに、○○MHzのNMRと△△MHzのNMRでスペクトルの横軸(Hz)が
異なるのは困ります。

しかし、ppm表示にすれば、
どのNMRを使っても、同じ環境の1Hは同じ化学シフト値になるのです。

だから、ppmで表すと便利なのです。



また、装置の共鳴周波数をMHzで表しますが、
このM(メガ)がポイントです。

M(メガ) = 10^6 (100万)が分母に来ているので、
化学シフト値 を100万分のいくつで表すと
ppmとして1から10くらいのわかりやすい値を取るのです。(1H NMRの場合)


もう一度。
だから、ppmで表すと便利なのです。


http://systemplus.co.jp/mnova/

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